脳神経外科

脳神経外科

診療科のご案内

脳神経外科一般外来を午前8:30より11:30まで担当。午後は、病棟回診、血管撮影、手術などを行っている。土日を含む時間外は、当直医の要請があれば速やかに急患に対応している。

外来担当医表

受付時間 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前 8:30~11:30 大学非常勤 大学非常勤 大学非常勤 大学非常勤
午後 0:00〜0:00 脳ドック 脳ドック

代表疾患・治療

  • 意識障害、頭痛、めまい、しびれの臨床

     突然の意識障害を観た時、何を考えるか? 意識障害が一時的なときは、自律神経障害による一時的な血圧低下(神経調節性失神)や極端な不整脈(アダムスストークス症候群)を疑う。次に脳血管の高度狭窄による一過性脳虚血発作(特に椎骨脳底動脈系の狭窄)などを考える。
     意識障害が持続している時は、糖尿病の人では低血糖、高血糖の両方が考えられる。脳外科的にはけいれん、くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞、脳炎などが考えられる。  頭痛の多くは、肩こり頭痛、片頭痛、神経痛など頭蓋外の筋肉、血管、神経が原因で起こることが多く、これらで後遺症が残ることはまずない。経験したことの無いようなハンマーで殴られたような激しい頭痛が嘔吐を伴って生じた時はくも膜下出血を疑いCTを撮る。くも膜下出血の90%はMRIや脳血管撮影で破裂動脈瘤が同定され手術が必要である。
     めまいには回転のもの(ぐるぐる回る)とふらふらするものがあるが、主な原因として耳鼻科的なもの(内耳性)と脳外科的なもの(小脳、脳幹の病巣、椎骨脳底動脈の虚血)が考えられる。一時的なものは慌てる必要はない。持続するものでは、症状のみでの鑑別は容易ではなく頭部CTやMRIを撮影して脳梗塞や脳内出血の有無を確認する必要がある。
     しびれが両上肢や両下肢のみ、一側上肢のみ、一側下肢のときは脊髄性、末梢性の知覚障害のことが多く慌てる必要はない。顔面を含む半身のしびれや麻痺が急に生じた時は、脳内出血や脳梗塞の可能性が高いため直ちに脳外科を受診しなければならない。発症から4時間30分以内の脳梗塞であれば血栓を強力に溶かすt-PAを使用できる。

  • その他の脳外科関連の疾患

    けが
    交通外傷では多発外傷となることがあり、意識障害があるから頭部外傷とは限らず、呼吸困難があるときは肺挫傷、気胸、低血圧の時は、腹腔内臓器損傷、骨盤骨折による出血性ショックも考慮しなければならない。頭部外傷では急性期と慢性期に分けて考える。急性期は6時間以内の血腫の増大に留意しCTのこまめなfollow upが必要である。一方慢性期であるが、最初の頭部CTで異常がなくても1ヶ月以上の時間をかけてゆっくり血腫が脳表に溜まり脳を圧迫して麻痺やボケを生じることがある。1時間以内の局所麻酔手術で治る慢性硬膜下血腫である。

    ふるえ、物忘れ
    静止時振戦、小刻み歩行、寡動(動きが鈍くなる)を主訴とするパーキンソン病は、進行するので速やかに脳外科を受診する。一定の姿勢(コップを持ったとき、書字のとき)で手指が震える本態性振戦は慌てる必要はなく、基本的には薬で治療する。物忘れを主訴とする認知症は、原因を画像診断などで鑑別し、薬で治療する。

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