看護部

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理念

【看護を想像し創造する】
(その人が、その時何を必要としているかを感じ、気づき、相手に思いをはせ考え“想像”する。その想像を看護という形に“創造”し実践を積み重ねていく。“想像し創造する”ために、専門職としての知識・技術・感性を磨く)

基本方針

・その人らしい暮らしを支えるチーム医療と地域連携
・根拠に基づく安全で質の高い看護実践
・人としての尊厳を守る倫理的な実践
・専門職としての自己研鑽と人材育成
・看護師の専門性を発揮した経営への参画

令和6年度看護部目標

・人としての尊厳を守る倫理的な実践
・業務改善を推進し、ベッドサイドケアの充実
・心理的安全性を高め、働きやすい職場環境作り

業務紹介

  • 2病棟

     消化器・循環器・呼吸器・糖尿病・血液疾患・内分泌といった内科に加え、リウマチ科や緩和ケア内科、小児科の患者さんを受け入れています。看護師30名、看護補助者3名の個性豊かなスタッフが、それぞれの役割を果たし、お互いに支え合いながら、患者さん・ご家族のニーズに合わせた、安全で確実な医療と質の高い看護ケアの提供を心がけています。一般病床と観察室を合わせて49床と最も多く、そのうち個室が20床という病棟の特性もあり、急性期・慢性期・終末期といった様々な状況の患者さんが入院されています。疾患や治療についての専門知識はもちろん、自分で考え行動し、相手の立場に立った優しい看護といった、幅広いスキルが必要とされます。生活スタイルを変えざるを得なくなった患者さまやご家族に寄り添い、その人らしさに近づけるよう、多職種と連携・協働しながら、退院支援や在宅復帰のサポートにも取り組んでいます。

    2病棟
  • 緩和ケア病棟

    阿南医療センターの緩和ケア病棟は、令和2年4月に徳島県4施設目(県南初)に開設されました。緩和ケア病棟は既存棟3階に位置し、病床数は15床で全室南向きの無料個室となっており、日当たり良好です。 COVID-19の感染拡大と共に令和2年8月よりCOVID-19 の患者受け入れ病棟として転用しておりましたが、令和4年10月から運用を再開いたしました。緩和ケア病棟では、各診療科医師、看護師(緩和ケア認定看護師2名・がん看護専門看護師1名を含む)、薬剤師、管理栄養士、公認心理師、リハビリテーションスタッフ、医療相談員などでチームを構成し、多職種でケアに当たっています。患者様とご家族が「尊厳をもってその人らしく生きることを支援する」を念頭におき、患者様やご家族が抱える様々な問題に対して多職種チームが協力し、不快な症状や苦痛の緩和をおこなっています。また、面会時間や食事などの制限を少なくし、ご自宅のように過ごしていただけるよう配慮するとともに、一人一人の患者様のご希望に応じた意思決定の支援を心がけています。

  • 3階南病棟

     外科・脳外科・耳鼻科・皮膚科・眼科の混合病棟で、幅広い年齢層の患者さんが入院されています。病床数は一般病床36床、観察室10床で看護師31名、看護補助者2名のスタッフが勤務しています。
     入院直後の急性期治療や手術治療・検査・退院までの入院生活を安心・安全に過ごして頂けるよう幅広い知識と専門性を発揮した看護を提供しています。また、早期退院や在宅復帰へ向け、MSWや理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・薬剤師など多職種と連携し、入院初期より介入し支援を行っています。
     笑顔の絶えない親しみやすい雰囲気作りを心がけ、スタッフ一同で患者さんの回復のためにサポートしていきます。

    3階南病棟
  • 回復リハビリテーション病棟

     回復期リハビリテーション病棟は、病気やケガの発症後や手術後の患者さんに、早い時期から積極的なリハビリテーションを行う専門病棟で、ADL(日常生活動作)の訓練によって、寝たきり防止・在宅復帰・社会復帰の促進を目的にリハビリテーションを集中的に行います。疾患により入院できる最大の期間は決められていますが、医師、看護師、看護補助者、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカーなど、多職種が連携しワンチームとなって患者さん・ご家族のサポートを行っています。
     入院生活そのものがリハビリのため、朝起きたらパジャマから日中過ごしやすい服に着替え、ベッドで過ごす時間を少なくし、就寝前にはパジャマに着替えるなど生活リズムを獲得します。食事はベッドではなく食堂へ、排泄はベッド上ではなくトイレへ、清潔援助も出来るだけ入浴・シャワー浴を行っています。全てのADLにおいてリハビリスタッフと相談しながら退院後の生活を考慮したADL訓練を行い、早期自立を目指しています。
     患者さん・ご家族の方と月1回話し合いの場を持ち、ご希望やご要望を伺いながらよりよい退院支援を目指しスタッフ一丸となって日々取り組んでいます。『当院の回復リハ病棟に来て良かった』と感じてもらえるよう多職種で連携を深めながら、これからもよりよい看護ケアの提供を目指してきたいと思います。

    回復リハビリテーション病棟
  • 4階南病棟

     産婦人科、眼科、整形外科、内科を中心とした病床数49床(LDR1床、新生児室10床を含む)の女性患者さんの混合病棟です。産婦人科は、外来、病棟、地域と連携し、妊産婦さん、ご家族さんが主体的に取り組み、安全で満足していただけるお産のサポートをしています。女性にとって貴重な体験である出産を「ここで産みたい、産んでよかった。」と思えるような温もりのある看護、助産ケアの提供を心がけています。
     入院前から退院後まで外来や地域保健師と連携しながら、一貫したサポートを行っています。病棟内では医師、助産師、看護師、薬剤師をはじめ臨床心理師など多職種と共に、それぞれの分野の能力を十二分に発揮できるよう、スタッフの「気づき」を大切に、ワンチームとなって日々頑張っています。

    4階南病棟
  • 5階北病棟

     看護師30名・看護補助者3名の33名スタッフで看護を行っています。病床数は45床(観察室を含む)で、主に泌尿器科・一般内科の患者が入院しています。入院患者の平均年齢は75歳前後の高齢患者や認知症を患っている患者、褥瘡形成のある患者なども入院されており、それぞれの認定看護師とともに看護ケアを行っています。また、患者個々に合わせ入院から退院に向けた支援を多種職とともに行っています。チーム力で一丸となり、患者さんに寄り添い、スタッフ一人ひとりが受け持ち患者に責任を持ち、家族を含めたケアができるように努めています。

    5階北病棟
  • 5階南病棟

     病床数45床(個室10床、4人部屋8部屋、観察室3床)の整形外科病棟です。加齢に伴う機能低下によって引き起こる関節変形疾患や、脊椎・頸椎疾患に加え骨粗鬆症を原因とする高齢者の骨折や外傷による骨折と多岐にわたり手術を中心とした患者さんを受け入れ、術後の早期回復に向けてリハビリスタッフと共に、セルフケアの獲得に向けて取り組んでいます。退院に向けて患者支援やリハビリスタッフらと共に1つのチームとなって患者さんやご家族をサポートしています。
     患者さんや家族の気持ちに寄り添い、当院の整形外科に入院して良かったと感じていただけるよう、今後もスタッフ一丸となって取り組んでいきたいと思います。

    5階南病棟
  • 透析センター

     ベット数52床を有し、月水金は午前・午後の2クール、火木土は午前の1クールで血液透析を行っています。現在103名の血液透析、8名の腹膜透析患者様が通院しています。スタッフは医師4名、臨床工学技士9名、看護師15名、看護補助者1名で、定期的にカンファレンスを実施し、情報交換を行い、安心・安全な透析療法を提供できるように心がけています。
    保存期慢性腎臓病から透析療法まで、腎臓病関連疾患に関わる治療を、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、MSWがチームを組み、慢性腎不全外来、腎臓病教室の開催、患者会のサポートなど、病期に応じた支援をしています。また、透析技術認定士3名、腹膜透析指導看護師3名が在籍しており、血液透析、腹膜透析、腎移植について分かりやすく説明し、患者様に寄り添った療法選択の支援を行っています。

    透析センター
  • 手術室

     入院手術から日帰り手術まで、消化器外科、乳腺外科、整形外科、泌尿器科、脳神経外科、循環器内科、産婦人科、耳鼻咽喉科、形成外科、皮膚科、眼科と各診療科の手術に対応しています。患者さんを第一に考え、安全で安楽な周術期看護を提供することを目標に、スタッフ一丸となって取り組んでいます。
     中央材料室では、手術や検査・処置に使用した医療器材の洗浄から滅菌に至る業務を一括して行っています。厳重な管理の下で滅菌の質向上に努め、安全な医療器材の提供を実践しています。
     私たちは、専門に特化した知識・技術が提供できるよう、日々自己研鑚しています。手術を受ける患者さんひとりひとりに寄り添い、手術による不安や緊張が軽減できるよう、スタッフ一同全力でサポートしてまいります。

    手術室
  • 外来

     常勤、非常勤看護師を合わせて45名と看護部門のなかで最も多いスタッフ人数で運用されています。当院の外来部門は診療科目22診療科の他に救急室、内視鏡室、中央処置室、健診センター、化学療法室があり、各科外来の診察介助、救急患者対応、検査、処置などをおこなっています。
     外来看護師は多岐にわたり専門的な知識、技術の習得、各部門に対応できる実践能力を備えるよう継続的に学習会を開催し自己研鑽に努めています。外来は安全、安心で最適な医療を受けて頂くための最初の窓口です。来院される患者さんとその家族が安心して受診し治療や検査を受けて頂けるように、笑顔で思いやりのある看護を提供していきたいと考えています。また、外来受診、検査に来られた患者さんに外来でも継続した看護支援が展開でき、病棟、他部門と連携し円滑な受診ができるように支援していきたいと考えています。

    外来

専門・認定・特定看護師

専門看護師
専門看護師とは:日本看護協会の専門看護師認定試験に合格し、より困難で複雑な健康問題を抱えた人、家族、地域等に対してより質の高い看護を提供するための知識や技術を備えた特定の専門分野において卓越した看護実践能力を有する看護師です。各分野の専門看護師は専門分野で高い看護スキルを発揮すること、看護職員と密なコミュニケーションを日ごろから取ること、看護利用者にサービスが円滑に提供されるように関係者との調整を行うこと、看護職員に対して指導的役割を担う等の活動を行っています。
  • がん看護専門看護師 舘 美加 看護部長

     生涯に2人に1人ががんに罹患すると言われています。そして、それぞれの方の生活や人生において、様々ながんの体験をされています。このような患者さん、そしてご家族の体験に向き合いながら“どうしていきたいか”という意思決定を尊重し、その方々のより良い治療や療養を一緒に考えていくお手伝いができたらと思っています。 管理者をしながらで、活動内容や時間に限界はありますが、リソースナースとしての活動のあり方を試行錯誤しながら、がん看護の質の向上に向けて取り組んでいきたいと思います。

認定看護師
認定看護師とは:日本看護協会の認定看護師認定審査に合格し、ある特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を有している看護師です。各分野の認定看護師は、熟練した看護スキルを使って質の高い看護ケアを行うこと、看護を通して他の看護職員の指導を行うこと、看護職員と密に連絡、相談、報告等の活動を行っています。
  • 感染管理認定看護師 幸木 千夏 師長

     感染管理認定看護師として現在、兼任で感染管理活動を行っています。感染管理認定看護師とは、患者さん・ご家族・面会者・医療従事者(職員)など全ての人に対して必要な感染防止対策を考え、実践する看護師です。
     感染管理認定看護師として、自施設全体の感染管理システムの構築、院内感染の予防・ケアの改善、教育の計画・実施などを行い、患者さん・ご家族・職員に対しても安心・安全な医療現場が提供できるように活動しております。
     また、この数年は新型コロナウイルス感染症により、人々の生活様式も変わり日常からの感染対策がより大切と感じていると思います。引き続き、地域の方々と連携をしながら地域全体で感染防止対策が図れるように取り組み、貢献していきたいと考えています。

  • 感染管理認定看護師 原﨑 友香 主任

     病院の感染管理は患者さんとご家族、訪問者の方々、職員を含め、病院に携わるすべての方々を対象としています。私は感染管理認定看護師として、医療機関を訪れる方々が安心して医療が受けられるように感染防止のための対策を検討し、より安全な医療環境の提供を目指して職員への継続した教育と啓発活動を行っています。
     感染対策室の専従看護師として、今後も院内の感染防止のための活動を行いつつ、また世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のために、地域の感染対策向上につながるご協力ができるよう取り組んでいきたいと思っています。

  • 緩和ケア認定看護師 平田 理保 主任

     緩和ケ病棟・緩和ケア内科外来で、がん相談、症状緩和、意思決定支援、訪問緩和ケアに携わっています。また、緩和ケアチームに所属し、多職種と共にがんサロン(現在はコロナ禍で休止中)、ACP『もしもの時の書き方教室』を開催しています。
     患者様やご家族の心身の様々な辛さを和らげ、『その人らしく』過ごせるよう寄り添う看護に努めてまいります。お気軽にお声掛け下さい。

  • 緩和ケア認定看護師 中島 忍

     生命を脅かす病に関連したさまざまな問題に直面している患者さまやご家族に寄り添い、個々に応じたケアを心がけております。
     患者さまには、それぞれに人生の物語があり、その中で様々な病の体験をなさっているかと思います。身体的苦痛や気持ちのつらさなど、病を抱えながら生活する中での苦痛や苦悩を和らげ、その方らしく穏やかに過ごせるよう、全力でサポートいたします。緩和ケア内科外来や緩和ケア病棟で患者さまのケアに携わりつつ、がん相談、在宅療養支援、意思決定支援など行っております。お気軽にお声掛けください。

  • 糖尿病看護認定看護師 中野 美恵子

     当院での糖尿病看護認定看護師の主な活動は、糖尿病教室(毎火曜日)、フットケア外来(毎週火曜日)、患者指導などの療養指導です。病棟看護師と連携して、糖尿病患者さんまたはそのご家族の家庭での療養生活で出来ることが増やせる援助を患者さんに寄り添いながら行っていきます。
     フットケア外来では、足のケアを通して日常性生活の振り返りを行っています。生活者である患者さんがその人らしく生活を送れるようにセルフケア支援を医療チームとして支援を行っていきます。

  • 認知症看護認定看護師 山下 真未

     認知症看護認定看護師は、認知症の発症から終末期まで認知症への正しい理解とケアを実践し、その人の生きてきた背景に注目し「入院する前の生活」「そのひとらしさ」を活かした安心かつ安全な入院生活を整える役割があります。
     長年築いてきた価値観や信念、生活習慣などは認知症になっても変わりません。入院によって環境は変化し、治療のためにいろいろ制限され、生活習慣も変化します。「認知症ケアチーム」を設立し、病棟ラウンドを行い、病棟スタッフとともに認知症の患者さんにとって、入院前の生活に近づける療養の場を整えることができるように支援をおこなっています。また、ベッドで過ごすことが多い入院環境の中で、ほんの少しでもベッドから離れ、治療を忘れて穏やかな時間を過ごしてもらえる院内デイケアの設立などに取り組んでいきます。認知症の患者さんやご家族が笑顔で過ごせる療養環境を目指していきます。

  • 糖尿病看護認定看護師 坂根 容子

     糖尿病看護とは糖尿病を持ちながら生活する患者さんを対象にその人らしく生活できるように患者さんとその家族に寄り添い、入院、外来を通して継続指導を行い、自宅で安心して療養生活が送れるように支援する目的で活動をしています。
     食事指導や生活指導を行うとともに自宅でのインスリン注射や血糖測定の手技の確立を行い、日常生活が不安なく過ごせるように指導を行います。また、合併症の増悪を起こさないためにフットケアや糖尿病透析予防を行っています。糖尿病療養を行うなかで不安などがあれば一緒に考えていきますのでいつでもお気軽にお声をおかけください。

特定看護師
特定行為とは:医師の包括的指示のもとに行われる診療の補助であり、看護師が「手順書」により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに、高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされるものとして、厚生労働省令で定められているものをいいます。 特定行為には21区分38行為あり、この行為を実践するための必要な知識、技術を指定機関で学び修了認定を受けた看護師を特定看護師といいます。
  • 術中麻酔管理領域 特定看護師 藤井 裕子 主任

     術中麻酔管理領域では、特定行為38行為中「経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整」「侵襲的陽圧換気の設定変更」「人工呼吸器からの離脱」「直接動脈穿刺による採血」「橈骨動脈ラインの確保」「脱水症状に対する輸液による補正」「硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の投与及び投与量の調整」「持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整」の8行為を取得できます。 令和4年3月に特定行為研修を修了し、4月より特定看護師として活動しています。当院の令和3年度の年間手術件数は2353件で、全身麻酔下での手術件数は1339件でした。緊急手術や複数の基礎疾患を抱える患者が多く、麻酔科医が専門性の高い手術に深く関わっていくために、麻酔科医の指示のもと、術中の麻酔管理を行っています。手術室看護師としての看護の視点と特定行為研修で学んだ医学の視点を融合させ、安心・安全な周術期看護が提供できるよう活動していきたいと考えています。